TRAD的出来事
第36回ケルン国際デンタルショー2015 IDSドイツレポート
2015年3月27日(金)
INTERNATIONAL DENTAL SHOW
ケルン国際デンタルショー 2015
IDSは歯科業界で世界最大の展示会です。世界中から集まる革新的な最新技術や製品に対し、専門販売業者や医療サイドからは毎回大きな注目が寄せられています。予防措置、早期発見に関する技術革新も昨今大きなテーマとなっています。また、技工士のワークフローの加速化、より高い付加価値を生み出す新製品、機能性と美的感覚を兼ね揃えた製品への関心も高まっています。
会期:2015年3月10日(火)~14日(土)
会場:ドイツ連邦共和国 ケルンメッセ会場
※会場のあるケルンは欧州の中心に位置するメッセシティといことで、ロンドン、パリ、ベルリンを結ぶ半径500km圏内のほぼ中央に位置しています。
はじめに
ケルンメッセ会場
12時間近いフライトで初日はデュッセルドルフ空港到着が16:00でそのままホテルへ。(日本との時差8時間遅い)
2日目の朝、ホテルよりバスでケルンへ移動し会場入りです。
世界最大級で圧倒的な会場広さで行われたIDSケルン国際デンタルショー。 会場は15万㎡、東京ドーム約12個分と出展社2,201社と驚きです。
IDS2015チケット(2Day)バーコードを入口で読ませます。(出る時も必要)
エスカレーター手すりにもメーカー広告が。
まずはKavoブースに集合
まずはKavoブースに集合しツアー参加者19名を3グループに分け説明を受けました。
ユニットのエステチカE70/E80バージョンを発表しました。テーブルモニターに新たにタッチパネルを採用し患者さんのレントゲン画像データなどを確認が可能になった様です。(操作性も向上)
水消毒システムもさらに使いやすくなっている様です。(ホースをダイレクトに接続でき、洗浄が可能)
チェアーサイドの口腔内スキャナーCAD/CAMも展示。コンピューター内蔵で本体17kgと取扱いが良さそうです。(日本での販売年内予定との事)
Kavoエグザムプラスの展示で特徴は線量が今までのよりも少なく、何回も撮り直しが可能です。(OP300はヨシダから販売。カボはエグザムシリーズで販売)
撮影範囲は16×23と矯正でも使用可能です。(3Dエグザムiプラスとの違いは撮影範囲の違い)
専用カードを事前に作成しておき、装置にカードを読み込ませ、欲しい商品を選択すると瞬時にメールで届くという物で会場で重たいカタログを歩きまわって集め無くて済むと日本にもあれば良いなと思いました。(ドイツ語、英語選択)
その他のブース
●シロナ
シロナブースに行った時には超混雑しており外国人の人だらけで圧倒されました。ガイドさんとも離れ言葉が解らずもブースへ突入。(セレックが何台も展示されていました。)
オムニカムの新しいシステムでスキャナーをパソコンに直接つないで使用できる物や、新しいガリレオス対応ソフトがあり3Dで顎運動の動きを確認し矯正装置の作成ができる物など多数展示していました。
3Shapeのブースは新しいスキャナーを展示。(石膏模型を上下一度に読み取る事が出来るスピードも早い)ここも人が多く注目を浴びているブースでした。
●へレウスクルツァー
へレウスクルツァーこちらもCAD/CAM充実。スキャナーはオリジナルとの事ですがプランメカにも似たスキャナーあり?
CADブロックをレーザー光で加工するミリングマシーン(未発売)
●プランメカ
プランメカのブースフィンランドのメーカーでユニット、CAD/CAMなど多数展示。
プランメカのロボットです。
ブースに4Dという文字があり3Dに顎運動解析装置が加えられ画像で3Dに顔貌を重ね合わせたもので4Dと紹介していた様です。
デュールのブースはドイツ地元という事もあり大きなスペースでビスタスキャンや、衛生関連などのイメージでしたが、コンプレッサー、バキュームなど多く展示していました。
変わったデザインのものが多くついつい性能もそうですが、メンテの事も気になります。
会場内にはフードコーナーはいくつもありましたが、それほどお腹もすいておらず、軽食で済ませる事に。(ファンタオレンジは日本とは味が少々違いました。)
ナカニシのブースです。日本未発売のポータブルユニット、洗浄注油器など多数展示です。
iCare+現行モデルにハンドピース用ウォッシャーディスインフェクター機能搭載。
iClaveクラスB滅菌器、iClave miniクラスS滅菌器日本販売は近いか?
ポータブルユニットはスタイリッシュで訪問診療にはとても良さそうなデザインでしたが、こちらは日本販売予定無しの様です。
デンツプライはインプラントブースも盛況でしたが、CAD/CAMブースでは海外のみのセルトラブロックが展示されていたり、日本でもエンド治療で注目のWAVE ONEが新商品としてWAVE ONE GOLDと日本でも発売予定の様です。(ポータブルのモーターも同時発売)
ジーシーのブースも広く展示品を並べてありました。基本的には日本と変わりない様な、商品群。DryMouthGel中には見た事ない商品もあり。
また光学印象でのスキャナーも展示してありました。小型でノンパウダーで使用感良さそうな新商品。ヨーロッパでは9月発売で日本でも発売予定の様です。
チェアーサイド用ミリングでプランメカ社製のプランミル。(日本発売未定)
技工用の加工機で重量があるが12本連続で削れたりブレ無いのでと説明をされていました。ドイツでは硬いチタンやコバルトクロムなどを削りたいとの声があり逆に日本の需要を質問受けました。 全体に賑わいを見せたブースでした。
Mieleは地元ドイツのメーカーで日本でもお馴染みですが、歯科以外の分野での会社の大きさに驚きました。ドイツの街にも広告があちらこちらで見られます。
メラグ社は日本でジーシーが滅菌器など取り扱っていますがこちらでもジェットウォッシャーなども展示しており、ヨーロッパの滅菌に対する関心度が伺えます。(規模が大きい)
ZEISSブースもずらーっと最新機種を展示。人は途絶えません。
●キャビネット専門メーカー
おしゃれなキャビネットも専門メーカーが展示をしていました。デザインが斬新で日本でもうけるのではないでしょうか?
●スリーエム
スリーエムブースも広くて賑わっている中口腔内スキャナーを展示していました。数台ある中のデモを見ていたのですが、画像は鮮明でしかも早いとの評価。また日本では予防製品は販売していませんが、結構海外では力を入れている様です。(プロフィーフレックスの様なものとか。)
●ワッサマン
Wassrmannは技工関係で大型の機械から小さいものまで扱っています。以前カボで扱っていた脱蝋槽はここで販売しています。(日本ではチョーワさんから販売)メンテを考えカボの技工製品を再度日本でも販売して欲しいと思いました。
●オレンジデンタル
オレンジデンタルというルーペを展示しているメーカーブースでオレンジの衣装を着た女性数人がダンスを始めました。突然の事で思わずシャッターを押してました。
●海外メーカーのユニット
海外メーカーのユニット。ヨーロッパでもフライングアーム式が結構多いと感じました。
治療の観点や衛生面からなのか、日本でも昔は結構あった様に思います。
海外ユニットでも水消毒システムを採用しているメーカーも多いと聞きました。
●松風
松風ブースもフローのレジンなどお馴染みの商品が展示してあり、賑わいを見せていました。アイスペシャルⅡは人気の様です。
●モリタ 他
モリタをはじめ、国内メーカーブースも特徴を出し展示をされていました。
欧州向けのユニットはじめ、日本の和のイメージで日本酒をディスプレイしている朝日レントゲン。(試飲可能)ポータブルユニットデイジーの展示など。
●日本パビリオンブース
日本パビリオンブースにてヨシダ、YDM、京セラ、山本金属、亀水、Ident、ニッシンのブースが並んでいます。
海外で外国人相手に説明するのは大変だろうと思いました。
●台湾
台湾ブース。アジアの勢いを感じます。
●ツァイジング
Zeising社というドイツのラボデスクメーカーで、おしゃれでカッコ良かったです。
中央のモニターはボタン操作で収納が可能になっている様子。こんなデスクならキレイに仕事が出来るのではないでしょうか?
●テぺ
テペはおしゃれな歯ブラシをディスプレイ。
おわりに
2年に1回開催のIDSですが、今回の出展品が次会開催時のスタンダードになっていてまた新たな技術革命の商品が世界各国のメーカーから発表され日本の歯科業界もそれに伴い発展して行く事を確信致しました。
また世界的に滅菌に対する考えもレベルが高い事も実感致しました。
出展メーカーで滅菌器とジェットウォッシャーはほぼ一緒に展示をしていてもはやこれがスタンダードなんだとも思いました。
IDSにはスケジュール的に1日と数時間しか居られませんでしたが、もっと時間を掛けて周れれば良かったのと、言葉が通じない不便さを自分なりに解釈してしまった所は反省点です。
また持参したデジカメがバッテリーの調子が悪く、うまく起動出来ない事もあり、途中でiphoneで撮り直したりと見ずらい画像をおゆるし下さい。
時間的に前半のIDSドイツレポートはここまでにさせて頂き、後半にてKavo社工場見学、ドイツ観光はお送りいたします。